スペインの有名サッカースタジアムの独創的な見学ツアー
スペインには世界有数のサッカーチームがあります。せっかくですから、そうしたチームの試合を生で観戦してみませんか。そうすることで、チームのサポーターの間にみなぎる情熱を実感できるはずです。しかも、ほとんどのサッカークラブが自身のスタジアムにミュージアムを併設しているほか、スタジアム内部を見学するためのツアーも催行しているため、試合が行われない日であっても、スタジアムを内側から見て回ることができます。トロフィー展示室やレジェンドを紹介する体験型展示室に加え、ロッカールームやプレスルームといった、通常ならファンが立ち入ることのできない場所を訪問できるうえ、ピッチ自体に足を踏み入れることさえできるのです。本稿では、最先端技術と伝統が一体となった見学ツアーをいくつかご紹介します。見逃せないユニークな体験!
Debe activar Javascript para poder utilizar este servicio
-
サンティアゴ・ベルナベウ(レアル・マドリード)
一部のチームが他のチームより好まれる、ということはあるものの、レアル・マドリードが世界最高の記録を保持するサッカーチームであることに議論の余地はありません。チャンピオンズリーグという、現存するなかでもっとも権威あるクラブトーナメントにおいて、レアル・マドリードは最多の優勝回数を誇ります。ところで、このチームが所有するスタジアムの中では、レアル・マドリード・ミュージアムに展示されているすべての優勝カップといっしょに写真に収まることができるのをご存知ですか。こうした理由を含む、数多くの理由により、ベルナベウ見学ツアーミュージアムは毎年、スペインの首都でもトップクラスの来館者数を記録する博物館となっています。8万人超を収容できる巨大なサンティアゴ・ベルナベウが完成したのは1947年のことです。しかし、その姿は徐々に変容していきました。直近の改修工事では、新しい格納式屋根や、観客席の上を「レアル」な冠、すなわち王冠のように回転する360度ビデオスコアボードなど、目を見張るような最新の装置が組み込まれました。ツアーではこうした装置も見学できます。ミュージアムでは数え切れないほどのトロフィーや記念品を観賞できるほか、トンネルのような巨大な視聴覚通路を通過することになります。そこでは、選手らが来館者に挨拶をするだけでなく、来館者を激励することもあります。何か飲みたくなった場合は、サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムから一歩も出ることなく、その目的を達成できます。たとえば、マオウ広場と名付けられたスペースではビールが提供されています。このビールは、マオウ社がそこに設置した工場で製造されたものです。また、高い位置に備え付けられた超高級VIPルームを利用するという選択肢もあります。いずれの場所からも、競技場の息をのむような眺めが広がっています。
-
新メトロポリターノ(アトレティコ・マドリード)
マドリードは無限の選択肢を提供する都市です。そのため、市内にメトロポリターノという、また別の豪華なスタジアムが建設されたのも必然のことでした。このスタジアムは2017年以来、この国の首都に属する、もうひとつの偉大なチームの本拠地となっています。そのチームの名はアトレティコ・デ・マドリード。古いオリンピック スタジアムの構造に基づいて建てられたこのスタジアムには、驚くべき博物館とツアーがあります。新メトロポリターノは銀河のように壮大で、特に夜は輝きを増します。併設のミュージアムは、体験型の展示や非常に独創的なエクスペリエンスに満ちたものとなっています。赤と白のユニフォームを着たアトレティコ・サポーターの特徴は、その熱量の高さにあります。ここには、アトレティコの応援歌を練習できる臨場感あふれるカラオケや、番号をダイヤルすると監督や選手が自らの体験を語ってくれる古い電話ボックスまでが備わっています。そのうえ、プレミアムツアーには、芝生上で実際にキックオフをする、監督用ベンチで朝食をとる、などの特典がついてきます。
-
バルサ イマーシブ ツアー (FCバルセロナ)
マドリードと双璧をなす「スペインサッカーの首都」がバルセロナです。バルセロナは、国内だけでなく世界でも有数の人気を誇る、あるチームの本拠地となっています。そのチームとは、「バルサ」の通称で知られるFCバルセロナです。1899年創立の、紺とエンジのユニフォームが特徴のサッカークラブで、獲得したタイトル数ではスペインで2位につけているうえ、カンプ・ノウという、驚くほど立派なスタジアムを所有しています。カンプ・ノウはヨーロッパ全域で最大の収容人数を誇るスタジアムで、その座席数は10万席近くに上ります。スタジアムをさらに拡張・近代化するための改修工事が行われるなか、その「魂」は、スタジアムの向かいにあるバルサ・イマーシブツアーミュージアムに移され、健在です。クラブの素晴らしいインタラクティブで没入型の博物館。館内の巨大なスクリーンとVRゴーグルを通じて、まるで自分もバルサの選手になったかのような錯覚に陥ります。また、夜間見学に参加すると、見学の最後に生演奏とワンドリンクを楽しめます。
-
ニュー サン マメス (ビルバオ アスレティック クラブ)
サポーターや地元とのつながりがもっとも密接なサッカークラブといえば、おそらく、バスク州のビルバオを拠点とするアスレティック・クラブでしょう。アスレチックは、「チーム全員が地元出身である」という伝統を唯一維持しているクラブです。バスク版・紅白のユニフォームで知られるアスレチックは、伝統への忠誠心から、2013年、それまで1世紀にわたり「大聖堂」の名で親しまれてきた伝説のスタジアムのすぐ横に、新しいサン・マメス・スタジアムを建設しました。サン マメス博物館とツアー でも、伝統と現代性、タッチ スクリーンと古いサッカー スパイクが融合しています。壮観なピラミッド型の通路には、アスレティック・クラブの会員全員の氏名が列記され、「マトリックス効果」のようなものを生み出している一方で、このサッカークラブのシンボルである有名なライオンの剥製も見学できます。フィールドの端には、このチームが輩出した最初の大スターであるピチーチの胸像が置かれています。彼は今でも、百年にわたるその伝統の中心人物であり続けています。初めてサン・マメスを訪れる訪問チームは、追悼として花を残します。また、ペナルティ・シミュレーターでは、ゴールエリアにいる、ある特別な人物に向かってシュートを放つことができます。ビルバオ最大のアイドル、ゴールキーパー・イリバル。ビルバオは美食の街です。それは、スタジアムの中でも体験できます。ジャンルの異なる3軒のレストランには、あらゆる好みを満足させるメニューが用意されており、またそうした店からは、注目の試合が行われる競技場の「特別な眺め」を堪能できます。
-
アノエタ(レアル・ソシエダ)
同じくバスク州には、ビルバオから100キロメートル離れた場所にサン・セバスティアンという美しい都市があります。この都市のスポーツの象徴がレアル・ソシエダです。改装されたアノエタ スタジアムでは、アノエタ/レアーレ アリーナ ツアーが提供されています 非常に興味深い訪問 で、試合の感動を感じる仮想体験も含まれています。また、広々としたボックス席をはじめ、自分がほかの選手に負けず劣らず重要であることをすべての選手が実感できるよう完全な円形で設計されたロッカールームや、バスク地方の伝統的美食クラブに特有の美学を備えた、選手専用の立派な食堂兼レストランにも、目を奪われてしまいます。
-
ラモン・サンチェス・ピスフアン (セビージャFC)
スペインのほぼ反対側にもまた、必ず訪れたい、ある都市がたたずんでいます。セビージャです。サッカーに関しても、情熱こそが、アンダルシア州の州都、セビージャのアイデンティティの証です。セビージャ・フットボールクラブは、栄冠に輝いた回数がスペイン南部でもっとも多いチームであり、自身のスタジアムであるラモン・サンチェス・ピスフアンには、そうしたチームに引けを取らないほど立派な競技場を見学するための卓越したツアーが用意されています。展示ケースに格納された、UEFAヨーロッパリーグの複数のトロフィーには感動を覚えます。これらはすべて、21世紀にこのチームが獲得したものです。セビージャFCはこれまでのところ、同リーグで最多の優勝回数を誇るチームなのです。ほかにも、このチームが過去に対戦したことのあるヨーロッパの国やチームを示す大きなマップがあり、注目に値します。また、この見学ツアーには、没入型のエクスペリエンスを追加する機会も設けられています。
-
メスタージャ(バレンシアCF)
地中海沿岸にはスペインで3番目に大きな都市、バレンシアがあります。バレンシアは、すべての旅行者が訪問すべき場所です。ラ・リーガ歴代の成績でトップ5に入るバレンシアCFは、この都市を代表するチームであり、また1923年開業のメスタージャのフィールドは1部リーグ最古のスタジアムです。この機会にフィールドとミュージアムの両方を訪問し、傾斜が急な観客席と、スタジアムの側面のひとつに椅子を使って描かれている、オレンジ色の背景と巨大な黒いコウモリに見とれてください(この動物は、この都市とこのクラブのエンブレムに登場します)。新しいメスタージャは、百年の歴史をもつこのスタジアムを引き継ぐべく、2027年に完成する見込みです。
-
セラミックス スタジアム (ビジャレアルCF)
バレンシアの北へ車で1時間弱移動すると、カステジョン県に属する人口わずか5万人ほどの町、ビジャレアルに到着します。その人口の半分を収容できるスタジアムのおかげで、町のサッカークラブは1部リーグで確固たる地位を確立するとともに、ヨーロッパのタイトルを獲得することにも成功しています。ビジャレアル・クルブ・デ・フットボルのユニフォームは鮮やかな黄色で、改修されたラ・セラミカ・スタジアムも同様です。それはまるで、街の中心部に停泊中の巨大な宇宙船のようです。ラ・セラミカでは、特殊かつ独創的な見学ツアーが催行されています。このチームは、ビートルズの曲と同じく「イエロー・サブマリン」という愛称で知られているため、見学ツアーは没入型ではあるものの、一風変わったものとなっています。したがって、この訪問はこれらの水中船の1つに正確に設定されており、詳細を知るには潜望鏡を通して見る必要があります。この冒険を通じて食欲がそそられたら、3軒のレストランから、お好きな店をお選びください。
インスピレーションを得るプラン