カタルーニャ側のピレネー山脈にて、その風景を見つめるハイカーたち

挑戦してみたいカタルーニャの山3選

カタルーニャ

アクティブに動き回るプランをお望みの方に間違いなくおすすめなのが、家族や友人と一緒に、山へとちょっとした小旅行に出かけることです。ここでは、カタルーニャ州にある3本の登山ルートをご紹介します。自分の実力を試してみたいとお考えなら、歩いて登るのにぴったりのルートです。 

あなたのための聖地、モンセラート

エル・バジャス地方、エル・バイシュ・リョブレガート地方、ラノイア地方にまたがってそびえるモンセラートの山塊は、カタルーニャ州有数の象徴的なスポットです。この山を深く知るための最良の選択肢の一つは、サン・ジェローニの峰に向かって循環ルートをたどっていくことです。この峰は、モンセラート山でもっとも高い位置にある自然の展望台であり、1,236メートルという目がくらむほどの標高を誇ります。同じぐらい印象的な山頂として、ほかにもエルス・エコスやエル・カバル・ベルナット、エルス・フラレス・エンカンタッツ、そしてラス・アグージャスがあります。同ルートでは、モンセラート修道院を出発し、フニクラ(ケーブルカー)の始点まで登っていきます。そこに到着すると、右手にルートの行程が表示されています。セイヨウヒイラギガシやナラ、マツの森林を縫うように歩いていくうちに、ウォーキングやロッククライミング、洞窟探検がこの地域で活発に行われていることを目の当たりにするでしょう。コルバトーにあるサルニートラ洞窟は、屈指の訪問者数を誇る洞窟群です。 

 エル・バジャス地方、エル・バイシュ・リョブレガート地方、ラノイア地方にまたがって位置するモンセラート修道院。

ペドラフォルカ、それは二重の愛

バルガダー地方にあるサルダスとゴソルという二つの基礎自治体をまたぐようにそびえ、かつカディ=モイシェロー自然公園内に位置するペドラフォルカ山は、モンセラートと比較すると難易度が上がります。登山ルートは複数あり、しかも多種多様です。自然ルート(ヒガラのルート)からガイド付きルート(カバルス・デル・ベントのルートのように所要日数が5日に上るものさえあります)まで用意されているほか、自転車や馬に乗って進むための横道も伸びています。遠くから眺めても、ペドラフォルカ山の形状は信じられないほど素晴らしいものに思われることでしょう。二つある山頂が並んでそびえ、「アンフルカドゥーラ」と呼ばれる鞍部で結ばれている様子をご自分の目で確かめることができます。高いほうの山頂はプリェゴー・スペリオール(標高2,507メートル)といい、低いほうの山頂はプリェゴー・インフェリオール(同2,445メートル)といいます。卓越したその姿から、この風景は国定重要景勝地に指定されています。景勝地では、全域にわたって点在するロマネスク様式の教会に加え、隠れるようにたたずむ立派な要塞から「記念碑的な樹木」までがそろっています。「記念碑的な樹木」とは、樹種や樹齢やその歴史のために、カタルーニャ州政府によって保護されている木々のことです。 

カタルーニャ州にあるカディ=モイシェロー自然公園内にそびえるペドラフォルカ。

最高地点への旅を意味するプッチマル

プッチマル山は「プッチマル・デール」とも呼ばれており、標高2,911メートルを誇るハイカーたちの楽園です。スペインとフランスのあいだに位置するジローナ県にあり、そこに連なるピレネー山脈東部では最も標高が高い峰の一つとなっています。選択肢の中でもとりわけ簡単なルートといえば、フォンタルバから出発するコースです。この循環ルートは、緑の牧草地のあいだを上っていき、周りの植生がゆっくりと消えていったかと思うと、カディ山脈やアンドラの山々、さらにはピカ・ダスタッツが姿を現すような経路となっています。山頂には、鍛造(たんぞう)加工された鉄でつくった十字架があり、その横に、スペイン出身の著名な詩人ジャシン・バルダゲーの韻文を刻んだ詩碑が設置されています。そこに広がるパノラマ風景といったら、文句なしの絶景です。下り道では、ヌリア渓谷のラ・コマ・ダ・ランブートの谷を横切ります。すると、あっという間に壮麗な聖地へと到達し、そこを取り囲んでいる大きな湖のほとりに腰を下ろすことができます。この瞬間を利用して、休憩をとったり、旅のエネルギーを補給したりしましょう。 

カタルーニャ州ジローナ県にあるピレネー山脈東部で最も標高が高い峰の一つ。
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