モンセニー自然公園

1978年にユネスコの生物圏保護区に登録され、2014年には5万ヘクタールを超える面積に拡張されたモンセニー生物圏保護区。その中核を担っているのがこの公園です。モンセニー自然公園は、環状緑地帯を形成する自然保護区ネットワークの一角を占めています。

モンセニー山塊はカタルーニャ・プレ沿岸山脈に位置し、オソーナ、セルバ、バジェス・ウリアンタルという3つの地方にまたがっています。この山塊は極めて多様な起源を持つ要素からできています。山塊を構成するのは、トゥロー・ダ・ロマ（1,706メートル）およびラス・アグーダス（1,703メートル）、マタガイス（1,697メートル）、そしてプラ・ダ・ラ・カルマという3つの広大な山地です。山々と、激流に貫かれた渓谷とがコントラストを描く険しい地形、そしてその豊かな森が、類まれなる美しさをたたえた壮大な風景を織りなしています。モンセニーの異なる気候のおかげで、多種多様な景色が生み出されてきました。セイヨウヒイラギガシ林（標高の低い傾斜地）、コルクガシ林（花崗岩のエリア）、松林、準地中海特有のオーク林、ブナ林、モミ林に加え、河岸の植生や岩層などもあります。動物相については、主に地中海や中央ヨーロッパに生息する種がこの公園に集まっています。中でも、ミズトガリネズミ、ヨーロッパアナグマ、オオヤマネ、ウソ、ヤマシギ、ピレネーナガレイモリ、ヨーロッパアカガエル、クスシヘビ、イノシシが際立っています。