展覧会：アイ・ウェイウェイ：ドン・キホーテ

芸術家アイ・ウェイウェイ（1957年中国・北京生まれ）に備わる、芸術と政治に対する見方は、彼とその家族が自国の指導者たちから受けた迫害によって特徴づけられています。アイがニューヨークで過ごした時間は、彼が西洋の現代アートを通じて独自の作風を形成するのに役立ちました。

中国現代アートの巨匠であり、また著名な人物でもあるアイは、彫刻、映画、写真、陶芸、絵画、執筆、ソーシャルネットワークといった多様な手法を用いることで、常に地政学的・社会政治的問題を追及してきました。カスティージャ・イ・レオン現代美術館（MUSAC）で開催されるアイ・ウェイウェイの展覧会は、プラスチック製ブロックを使用した彼の創作活動を中心に構成されており、なかでもレゴを使った絵画に焦点が当てられています。本展では、ゴヤの有名な絵画《マドリード、1808年5月3日》（別名《虐殺》）の現代版が展示されていますが、この作品のなかで、作者であるアイは処刑される人々の中に自分自身の姿を描いています。